のぼり旗の5つのメリットからみえてくる価格
もともとのぼり旗には5つの役割・メリットがあります。1つめは店内の宣伝やイベントの告知など、広告宣伝としての役割です。2つめは賑わい、活性化の演出。3つめが省エネ・省コストへの貢献です。世の中には多くの広告宣伝物がありますが、のぼり旗ほど安くて活性化に役立つツールはありません。
さらに4つめのメリットは扱いやすさです。生地自体が薄いので非常に軽く、女性でも閉店後・終了後に仕舞ったり、開店前に出したりするのが手軽にできます。そして5つめのメリットが、価格の安さです。のぼり旗は本来的な耐用期間には「3カ月程度」という前提があります。
この3カ月は春夏秋冬のことで、季節にあわせて作り替えるという日本の商習慣が強く影響しています。そのためのぼり旗の価格は、年に4回作り替えたとしても、コスト負担が重くならないように安く設定されています。
たとえばその結果、のぼり旗の生地として採用されたのが「テトロンポンジ」という生地です。生地自体が廉価で、以下のような利点があるため、現在ではのぼり旗として使われている生地の中ではダントツのシェア90%を誇っています。
のぼり旗の生地テトロンポンジの特性
●少しの風でもよくなびいてくれる。注目率アップ・賑わいの演出に高評価。
●裏抜けが良くて、風になびいていても裏表とも良く認識できる。
●生地が軽量でインクの乗りが良い。
●画像を大写しで印刷しても十分に耐えられる。
●テトロンポンジは価格が安いので頻繁に作り替え、広告の鮮度を保てる。
本来的に低価格なのに、まだ安いのぼり旗は必要?
先にお話ししてきたように、のぼり旗は本来的に価格を安く抑えられるように工夫されています。しかも日本人の職人の感覚で言えば、“安くても良いもの”という考えが染みついています。日本製は100円ショップの製品でさえ驚くほど品質が高いといわれるのは、そのような気質が備わっているからです。
激安価格ののぼり旗が悪いとは言いませんが、激安は激安でありつづけるために、海外からの低品質な生地やインクを大量に輸入するなどして価格競争に打ち勝っています。そこにはもはや“職人かたぎとか日本人の気質”といったことからくる信頼性はありません。
激安ののぼり旗をオーダーしてダマされる危険性はありませんが、激安である理由を知らずに注文して、「スグにダメになった」、「インクが剥がれた」、「色褪せした」と文句を言う利用者が多すぎます。ダマされたと思っているようです。激安業者の味方をするワケではありませんが、ダマされたのではありません。
激安を頼んでおきながら、品質はメイドインジャパン並みのレベルを要求する利用者の感覚にも問題があります。激安はたとえば数週間とか1カ月程度の大規模なフェアに使うとき、何百本・何千本と必要になる主催者・イベント会社が発注し使うものです。3カ月も半年も使うというのは、少し虫が良すぎませんか?