価格の安いのぼり旗店でないのに、客が絶えない理由は?

価格をベースにのぼり旗の購入を検討するために

価格を重視してのぼり旗を選ぶために注意すべき点は?

それでも人件費は高いのか?ヒトの価値と企業の儲け

「ヒトの値段は高いけれど安い、モノの値段は高いけれど安い」~。そんなふうに意味不明なことを発しながら、独自の経済理論をしゃべり出した大学の教授がいました。ボンヤリとテレビを観ていたので、どこの誰かは覚えていませんが、ソレは現代の消費者とモノの価格について、かなり説得力のある話でした。

どういうことか結論的に言ってしまうと、人件費は高くつくものだけれど、結局はその従業員の接客力やサービスの提供力で、客は店やサービスに高い満足度を感じてリピーターになってくれるのだから、給料や福利厚生費が高いように見えても、従業員の人間力が高ければ、十分に元は取れているというものでした。

モノの値段も同じことで、一見すると高いように思える商品の値段も、品質が良く、従業員の接客力やサービス提供力が高ければ、コレなら安いものだと客が感じ、高いとは思わず満足してくれる。

「だから経営者は、いつまでも価格を下げることばかりに血道をあげるのではなく、ヒトの力、従業員の力をアップさせるためにお金を使おう」と結んでいました。

成功する店は、ヒトに磨きをかけることに余念がない

小さな市場規模だからあまりニュースになることはありませんが、のぼり旗業界というものがあるとすれば、すでにそのような視点に気づいて従業員教育に力を入れ、「のぼり旗の販売価格としては決して安くはないが、客が付きリピーターとなって好評を得ている店(会社)」がいくつもあります。

のぼり旗の面積というのは非常に小さなものではあるけれども、そこには集客のための知恵が凝縮されています。そしてその背景には、どうすれば消費者が喜んでくれるかという店やイベント仕掛け人の知恵と努力が凝縮されています。それを上手にのぼり旗の中に表現し、印刷ししてくれるのが従業員。

そうだとしたら、従業員1人1人の存在はとてつもなく大きなものです。信頼と人気を得て成功しているのぼり旗店には、以下のような特徴があります。

価格競争に陥らず成功しているのぼり旗店

●のぼり旗の商品としての品質・対応力に絶対の自信をもっている。品質がいいのは当たり前だと思っている。自社製品に誇りをもっている。

●生地やインク、印刷方法、サイズ対応、オリジナル対応など、顧客目線であらゆる要望に応えつづけている。

●従業員の教育に力を入れている。(接客講座、生地やインクの特製などの基礎知識セミナー、デザインを含む表現力アップのための講座)。

●研究開発はつねに行なっている。とくに生地とインクの関係性は密接なので、インクの調合は自社で行なっている。

●従業員の福利厚生の充実に力を入れ、評価制度・報奨制度などを充実させて、従業員のがんばりを見える化させている。

●客がスタッフ(専任デザイナーや技術者、営業など)を指名し来店するようになったら、月間MVIPの表彰などで特別なイベントを開催している。

経営者のみなさんが、先にお話ししたような、「結局は従業員の人間力が大事なんだ」とお気づきであったら、のぼり旗1枚の商品単価をいかに下げるかという価格競争ではなく、従業員の人間力競争に力を注がれてはどうでしょう。